学習 Cutoutとは?画像認識で使う切り抜きデータ拡張の仕組みと注意点
画像認識の分野では、学習に使う画像データが少ないと、学習済みモデルが新しい画像にうまく対応できないという問題がよく起こります。これを解決するために、少ないデータから人工的に多くのデータを生成する「データ拡張」という手法が用いられます。「切り抜き」もこのデータ拡張の一つで、モデルの汎化性能を高める、つまり新しい画像への対応力を向上させる効果があります。
この「切り抜き」という手法は、学習に使う画像の一部分を、まるで四角い穴を開けるようにくり抜いて、その部分を隠してしまうというものです。隠された部分は、例えば画像全体の平均的な色の値で塗りつぶされます。
なぜこのようなことをするのでしょうか?それは、モデルが画像の特定の部分だけに注目して判断することを防ぐためです。例えば、猫を認識するモデルを学習させる場合、もし全ての学習画像に猫の顔だけが写っていたら、モデルは顔だけで猫を判断するようになってしまいます。すると、体全体が写っている猫の画像を見せても、猫だと認識できない可能性があります。
そこで「切り抜き」を用いると、顔の部分が隠された画像なども学習データに含まれるようになります。そうすることで、モデルは顔だけでなく、耳や尻尾、体全体など、様々な特徴を組み合わせて猫を認識することを学習します。
くり抜く四角の大きさはあらかじめ決めておきますが、くり抜く位置は画像ごとにランダムに変化させます。そのため、隠される部分は毎回異なり、多様な画像が生成されます。このランダム性によって、様々な欠損のある画像を学習させることができ、結果としてより頑健で、新しい画像にも対応できるモデルを作ることができるのです。
