アルゴリズム パイプライン制御で処理速度向上
計算機をより速く動かすための工夫の一つに、パイプライン制御と呼ばれるものがあります。パイプライン制御とは、複数の命令を、まるで流れ作業のように次々と処理していく技術のことです。
たとえば、ベルトコンベアで次々と運ばれてくる製品に、複数の作業員がそれぞれの持ち場である工程を順番に施していく様子を想像してみてください。最初の作業員が最初の工程を終えると、製品は次の作業員へと送られ、同時に最初の作業員は次の製品の最初の工程に取り掛かります。このように、複数の作業員が同時並行で作業を進めることで、製品一つあたりの完成時間を短縮し、全体的な生産性を上げることができます。
パイプライン制御もこれと同じ考え方です。命令の実行を複数の段階に分け、各段階を異なる処理装置が担当することで、複数の命令を少しずつずらして同時処理できます。たとえば、命令の読み込み、解読、実行、結果の書き出しといった段階に分けるとしましょう。最初の命令が読み込みを終えたら、すぐに次の命令の読み込みを開始します。同時に、最初の命令は解読の段階へと進みます。このように、各処理装置が常に稼働し続けることで、無駄な待ち時間を減らし、全体の処理速度を向上させることができます。
まるで複数の作業員が協力して一つの製品を組み立てるように、計算機内部でも複数の処理装置が連携して命令を実行していくことで、処理能力を最大限に引き出すことができるのです。このパイプライン制御は、現代の計算機で広く採用されている重要な技術の一つです。
