アルゴリズム 協調フィルタリングで最適な推薦を
協調ろ過とは、たくさんの人が集まる場所で使われる、一人ひとりに合ったものをすすめるための方法です。過去の利用記録や行動のもようから、その人に合ったものを選び出すのです。例えば、インターネットのお店で買い物をしたとき、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」といったおすすめ表示を見たことがある人は多いでしょう。これも協調ろ過を使っています。
協調ろ過は、大きく分けて二つの種類があります。一つ目は、利用者同士の似ているところを見つける「利用者ベース」の方法です。例えば、AさんとBさんが同じような商品を買っていたとします。この場合、AさんがBさんは似た好みを持っていると考え、Bさんが買ったけれどAさんがまだ買っていない商品を、Aさんにおすすめします。
二つ目は、商品同士の関連性に着目する「商品ベース」の方法です。例えば、商品Xと商品Yを一緒に買う人が多いとします。この場合、商品Xを買った人には商品Yをおすすめします。
協調ろ過は、たくさんの人の行動データを調べて、個々の人の好みを予想し、それに基づいて商品やサービス、知らせをすすめます。つまり、大勢の人の知恵を集めて、一人ひとりに最適なものを届ける仕組みです。しかし、新しい商品や人気のない商品はおすすめしにくいという弱点もあります。なぜなら、データが少ないため、関連性を見つけにくいからです。それでも、協調ろ過は、インターネットのお店や動画配信サービスなど、様々な場面で活用され、私たちの生活をより便利で豊かなものにしています。
