AI活用 AI開発計画:探索的段階型のススメ
人工知能を作る作業は、これまでのコンピュータのプログラムを作る作業とは大きく違っていて、注意深く進める必要があります。これまでのやり方では、最初にどんなものを作るかを決めて、設計し、実際に作って、テストをしてから世に出していました。途中で新しい機能を追加することもありますが、基本的には最初に決めた通りに作っていきます。しかし、人工知能の場合は、作り始める時に最終的にどうなるかをはっきり決められないことがよくあります。開発を進めながら、いろいろ試したり、学習させたりしながら作り上げていくのが普通です。
これは、人工知能の出来栄えが学習に使うデータに大きく左右されるからです。作り始めの段階では、集めたデータの特徴や、学習結果の良し悪しを決める色々な要素がどんな影響を与えるかわかりません。そのため、最初に立てた計画通りに進むとは限りません。これまでのやり方のように、確実にこうなるという見込みを立てて計画を作るのが難しく、臨機応変に対応できる作り方をする必要があります。
具体的には、まず小さな規模で試作品を作り、実際にデータを使って学習させてみて、その結果を評価します。そして、その結果を基に、設計やデータ、学習方法などを改善し、再び試作品を作って評価するというサイクルを繰り返します。このサイクルを繰り返すことで、徐々に人工知能の性能を高めていきます。また、開発途中で新しいデータが見つかった場合や、想定外の課題が発生した場合には、計画を変更する必要もあるでしょう。このように、人工知能開発は、柔軟性と適応性を重視した、試行錯誤を繰り返す作業なのです。従来の開発手法に慣れている技術者にとっては、この違いを理解し、新しい考え方に適応することが重要になります。計画通りに進まないことへの不安や、試行錯誤の必要性を受け入れることが、人工知能開発を成功させる鍵となるでしょう。
