最頻値とは?意味・求め方・平均値や中央値との違いを解説

最頻値とは?意味・求め方・平均値や中央値との違いを解説

AIの初心者

「最頻値」って何ですか?平均値や中央値とは違うんですか?

AI専門家

最頻値は、データの中で最も多く出てくる値です。平均値は全体をならした値、中央値は順番に並べたときの真ん中の値ですが、最頻値は「一番よく現れる値」に注目します。

AIの初心者

たとえば、1、2、2、3、4なら、2が最頻値ということですか?

AI専門家

その通りです。2が最も多く出ているので、最頻値は2です。売れ筋サイズ、よく選ばれる回答、画像の中でよく現れる色などを知りたいときにも使えます。

最頻値とは

最頻値とは、データの中で最も多く出現する値のことです。代表値の一つで、平均値や中央値とは違い、値の大きさではなく出現回数に注目します。数値データだけでなく、好きな色、血液型、商品カテゴリ、アンケート回答のような分類データにも使える点が特徴です。

最頻値とは何かを示すデータ分布のイメージ

最頻値とは

最頻値とは、データの中で最も多く出てくる値です。英語では mode と呼ばれます。平均値や中央値と同じく、データの特徴を表す代表値の一つです。

たとえば、次のデータを見てみます。

1、2、2、3、4、5

この中では、2だけが2回出ており、ほかの値は1回ずつです。そのため、最頻値は2です。最頻値は「真ん中の値」ではなく、「一番多く出た値」だと考えると理解しやすくなります。

最頻値は、特に「どれが一番多いか」を知りたいときに役立ちます。靴のサイズ、服のサイズ、好きな色、血液型、購入された商品カテゴリなど、平均値を計算しにくいデータでも使えます。

平均値は数値を計算して求める代表値ですが、最頻値は出現回数を数えて求めます。そのため、数値ではないカテゴリデータにも使えることが大きな特徴です。

項目 説明
最頻値 データの中で最も多く出現する値
英語名 mode
向いているデータ 数値データ、カテゴリデータ、アンケート回答など
分かること 最も多い値、よく選ばれる値、売れ筋や多数派の傾向

最頻値の定義と数式

最頻値の定義と頻度が最大の値を示す図

\(
\mathrm{mode}(X) = \arg\max_{x_i} f(x_i)
\)

この式は、「データの中にある値 x_i のうち、出現回数 f(x_i) が最も大きいものを選ぶ」という意味です。記号だけを見ると難しく感じますが、やっていることは出現回数を数えて一番多い値を選ぶだけです。

たとえば、学校のクラスで靴のサイズを調べたとき、24センチメートルの人が最も多ければ、24センチメートルが最頻値です。商品の購入者の年代で20代が最も多ければ、20代が最頻値になります。

最頻値は、データ全体の傾向をつかむための入口になります。特に、売れ筋、よくある回答、多数派のカテゴリを知りたい場面では、平均値よりも直感的に役立つことがあります。

最頻値の求め方

最頻値の求め方として値を数えて棒グラフにする流れ

最頻値の求め方はシンプルです。データに出てくる値を確認し、それぞれが何回出てくるかを数えます。その中で、出現回数が最も多い値が最頻値です。

例として、次のデータで考えます。

1、2、2、3、4、4、4、5

1は1回、2は2回、3は1回、4は3回、5は1回出ています。最も多いのは4なので、このデータの最頻値は4です。

手順は「値を確認する」「出現回数を数える」「一番多い値を選ぶ」の3つです。データが少ない場合は手で数えられますが、データが多い場合は集計表や棒グラフを使うと見つけやすくなります。

出現回数
1 1回
2 2回
3 1回
4 3回
5 1回
最頻値 4

学校の数学やデータの活用では、度数分布表から最頻値を読み取ることもあります。度数が最も大きい値を探せば、最も多い値が分かります。ただし、連続的な数値を階級に分けている場合は、最頻値そのものではなく「最頻階級」として扱うことがあります。

最頻値が2つある場合・ない場合

最頻値は、必ず1つだけとは限りません。同じ最大回数で出てくる値が複数ある場合、最頻値は複数になります。

たとえば、1、2、2、3、3、4 というデータでは、2が2回、3も2回出ています。どちらも最も多く出ているため、最頻値は2と3です。このように、最頻値が2つ以上あるデータもあります。

一方で、すべての値が同じ回数しか出ていない場合、最頻値を決めにくくなります。たとえば、1、2、3、4、5 のようにすべて1回ずつしか出ていない場合、「最も多い値」がありません。この場合は、最頻値はない、または分析上は最頻値を使わないと考えるのが自然です。

最頻値が複数ある場合や存在しない場合は、最頻値だけで無理に結論を出さず、平均値や中央値、度数分布も合わせて確認します。データの目的によっては、複数の最頻値をそのまま示す方が誤解を避けられます。

データ例 出現回数の特徴 最頻値
1、2、2、3、4 2が最も多い 2
1、2、2、3、3、4 2と3が同じ回数で最も多い 2、3
1、2、3、4、5 すべて1回ずつ なし

平均値・中央値との違い

平均値中央値最頻値の違いを比較する図

平均値、中央値、最頻値は、いずれもデータの特徴を表す代表値です。ただし、見ているポイントが違います。

平均値は、すべての値を足してデータの個数で割った値です。全体をならした水準を見るのに向いていますが、極端に大きい値や小さい値の影響を受けやすい特徴があります。

中央値は、データを小さい順に並べたときの真ん中の値です。外れ値の影響を受けにくく、収入や価格のように偏りが大きいデータで役立ちます。

最頻値は、最も多く出現する値です。売れ筋、よくある回答、多数派のカテゴリを知りたいときに向いています。数値以外のデータにも使える点が、平均値や中央値との大きな違いです。

代表値 意味 向いている場面
平均値 値の合計を個数で割った値 全体をならした水準を見たいとき
中央値 小さい順に並べたときの真ん中の値 外れ値の影響を抑えたいとき
最頻値 最も多く出現する値 よく出る値やカテゴリを知りたいとき

たとえば、商品のサイズ展開を考えるなら、平均サイズよりも最頻値の方が役立つことがあります。最も多く選ばれているサイズを知ることで、在庫や販売戦略を決めやすくなるためです。一方で、データ全体の水準や外れ値の影響も知りたい場合は、平均値や中央値も合わせて見る必要があります。

最頻値の活用例

販売アンケート機械学習で最頻値を使う場面のイメージ

最頻値は、よく出る値やカテゴリを知りたい場面で使われます。特に、販売、アンケート、製造、医療、機械学習のように、データから多数派や頻出パターンを見つけたい場面で役立ちます。

販売では、最も売れているサイズ、色、商品カテゴリを調べることで、在庫計画や広告の方針を決めやすくなります。たとえば、TシャツのサイズでMが最頻値なら、Mサイズを多めに仕入れる判断につながります。

アンケートでは、最も多く選ばれた回答を見ることで、利用者の傾向をつかめます。満足度調査で「満足」が最頻値なら、多くの回答者が肯定的に評価していると考えられます。

製造では、最も多い不具合の種類を調べることで、改善すべき工程や部品を絞り込みやすくなります。医療でも、よく見られる症状や検査結果の傾向を把握するための参考になります。

機械学習でも、最頻値の考え方は使われます。たとえば分類問題で複数のモデルの予測結果をまとめるとき、最も多くのモデルが選んだクラスを最終結果にする方法があります。これは多数決に近い考え方です。また、画像データで最も多く現れる色を調べるような場面でも、最頻値の考え方が使えます。

分野 最頻値で見るもの 活用例
販売 売れ筋サイズ、色、商品カテゴリ 在庫計画や広告方針の検討
アンケート 最も多い回答 利用者の多数派意見の把握
製造 よく発生する不具合 改善すべき工程や部品の特定
医療 よく見られる症状や検査傾向 傾向把握や診療方針検討の参考
機械学習 複数モデルの予測で最も多いクラス 多数決による分類結果の統合

最頻値を使うときの注意点

最頻値は分かりやすい代表値ですが、万能ではありません。最頻値だけを見ると、データ全体のばらつきや偏りを見落とすことがあります。

まず、最頻値が存在しない場合があります。すべての値が同じ回数しか出ていないと、最も多い値を選べません。また、最頻値が複数ある場合もあります。この場合、1つの値だけで代表させると誤解につながります。

次に、最頻値は極端な値の影響を受けにくい一方で、極端な値の存在を示してくれるわけではありません。データに大きな外れ値があっても、最頻値だけでは気づきにくいことがあります。

さらに、データ数が少ない場合は、最頻値が偶然に左右されやすくなります。少ないアンケート回答だけで「最も多い回答」を判断すると、実際の傾向とは違う可能性があります。

そのため、最頻値を使うときは、平均値、中央値、度数分布、グラフと合わせて確認することが大切です。最頻値は「よく出る値」を知るのに強い指標ですが、データ全体を一つで説明できるとは限りません。

注意点 内容 対策
最頻値がない すべての値が同じ回数しか出ない場合がある 平均値や中央値も確認する
最頻値が複数ある 同じ最大回数の値が複数ある 複数の最頻値をそのまま示す
外れ値を見落とす 極端な値があっても最頻値には出にくい 平均値、中央値、グラフと併用する
データ数が少ない 偶然の影響で最頻値が変わりやすい 十分なデータ数があるか確認する

まとめ

最頻値は、データの中で最も多く出現する値です。平均値や中央値と同じ代表値の一つですが、最頻値は「出現回数」に注目する点が特徴です。

求め方は、各値の出現回数を数え、最も多い値を選ぶだけです。数値データだけでなく、好きな色、血液型、商品カテゴリ、アンケート回答などにも使えます。

最頻値は、売れ筋や多数派の傾向を知るのに便利です。一方で、最頻値が2つ以上ある場合や、最頻値がない場合もあります。データ全体を正しく理解するには、平均値や中央値、グラフと合わせて見ることが大切です。

項目 要点
最頻値 データの中で最も多く出現する値
求め方 値ごとの出現回数を数え、最も多い値を選ぶ
強み カテゴリデータにも使え、よく出る値を把握できる
注意点 複数ある場合や、存在しない場合がある
併用したい指標 平均値、中央値、度数分布、グラフ

更新履歴

日付 内容
2025年1月31日 初回公開
2026年5月1日 最頻値の定義、求め方、平均値・中央値との違い、複数ある場合や活用例を初心者向けに再構成